霞ヶ関をぶらぶらと歩いていたら、工事中の旧文部科学省庁舎の前を通り掛かった。工事フェンスの横に、「改行!」と大きなピンク色の文字で書かれた看板が掲げられていた。
改行!
建物が変わる。中身も変わる。意識を「改」め、次の「行」動へ。
文部科学省は、2008年1月、新庁舎に移ります。新しくなるのは建物だけ、ではもったいない。この機会に私たちは、職員の意識改革に取り組み、皆様により信頼される省をめざして、新たな一歩を踏み出します。
「建物だけ、ではもったいない」って一体何がもったいないのかよく分からないのはさておき、このキャッチコピーだけでは具体的に何が行われるのか不明なので、文部科学省のホームページを覗いてみた。去年の6月5日に「改行!計画」プロジェクトが報道発表されていた(ホームページはこちら)。
そのページに貼ってあるロゴがこちら。キャッチコピーで謳われている行動とは、このロゴの副題にある通り「広報力強化」のことで、「改行宣言2006」とは、「平成18年度広報基本方針」だった(具体的な方針についてはこちら)。
深く考えずにこのキャッチコピーを読めば、「不祥事がも多いし、公務員も行動改革に取り組んでいるんだな」と考える人が多いように思う。きっと広告代理店等を使って考えられているんだろうけれど、あえてミスリーディングを企図しているのであれば、とても巧妙。邪推であると願う。
メッセージを正確かつ的確に伝えることは本当に難しいと。それがパブリックセクターからの発信ということであれば尚更だと思った。
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